生体電気インピーダンス 測定と評価
装置は両手両足に接触させる4つのプレートと左右の額に付ける2つパッドで構成されており、1.28Vの電圧による電気パルスを3分間通電させます。
約3分間、6つの電極からAC電流とDC電流を22パターンに対し電気パルスを送り、体内水分16%の間質液の抵抗値と組織全体の抵抗値を計測します。
約3分間でスキャニングされたインピーダンスデータは、2万2千人以上の治験データを基に解析され、神経伝達物質、心臓、内臓全般、泌尿器、脊髄等、生化学測定の結果をもって3D画像にモデリング表示されます。さらに各部位の状態を色および数値によって分かりやすく表示します。
バイオインピーダンス技術は1950年代に火傷患者に対する点滴の量を迅速正確な情報得るために活用されました。 1960年代には心臓移植による患者の心臓の健康状態だけでなく、患者の他のすべての臓器の状態も知ためにる迅速かつ正確な情報を提供しました。
1970年代にはロシア(旧ソ連)連邦宇宙局が、宇宙飛行士の健康管理の目的で研究が進められます。宇宙飛行士が宇宙に長期間滞在すると無重力の影響で運動量が減少し、体液の移動、循環血液量の減少、骨量の減少、筋肉量の低下など様々な生理学的変化が引き起こされ健康管理面で深刻な問題が発生しました。その対策の1つとして生体各部の生体電気インピーダンス法(Bio-electrical Impedance Analysis:BIA法)が用いられ研究開発されました。
フランスの医師で神経内分泌学者アルバート・マーレク博士はガルバニック皮膚反応(GSR - 皮膚の電気伝導度を測定する方法)デバイスの研究開発を進め、2002年に製品化してヨーロッパ及び中国にて販売を開始しました。 彼の意図は、現在の医療検査基準を置き換えることではなく、診断が正確であるか否かという疑念を取り除くことで医療の全体像を完成させることでした。アルバート・マーレク博士は、ガルバニック皮膚反応デバイス開発の先駆者であり、LDテクノロジー製品の発明者です。
2007年にマーレク博士はフロリダ州マイアミに医療機器製造会社LD Technologyを設立しEIS-BFの販売を開始。さらにマイアミ大学のエンジニア、設計者、博士、世界中の臨床研究者と協力して、医療機器製造用非侵襲型Point ofCare Biosensorsを開発・製品化し、医師の日常業務を支援しています。
EISは3Dモデリングにて各部位の状態を色彩で表示すると同時に、疾病への主なリスクを5段階で表示します。
また、BIAにより身体組成を測定しグラフ表示します。
各器官・組織の全体像
心血管機能
脳・神経機能
神経筋機能
自律神経系
筋肉系
各器官・組織の全体像(ビフォーアフター)
筋肉系(ビフォーアフター)
一般的な従来の検査に対して高い精度を示します。
病理学に応じて、EISは89%の精度を達成します。
2002年ギュスタブ・ルーシー研究所における予備試験
・酸塩基平衡の観察
・組織酸素の観察
・化学療法の効果を観察
2003年ボトキン病院における臨床試験
・EISシステムを使った人体のモデリングに対する逆問題
・脳内セロトニンレベルの間質液測定に関連した単極うつ病に対するマーカーとして
・甲状腺低下に対するマーカーとして
以下のスクリーニング及び追跡治療
・高血圧
・不整脈
・I型糖尿病
・肝炎(A、B、C型ウィルス)
・心臓発作
・循環障害
以下の病理学の観察に対して
・突発性大腸炎
・胃炎
・十二指腸潰瘍
・狭心症
・II型糖尿病
・膵炎
・肝炎、食事性
・慢性気管支炎及び喘息
・COPD
・癌
2004年マルフィノ試験
・間質イオノグラムの値
・現在の投薬に無い対象に対する血液生科学的定数の統計的予測
(アテローム硬化の指標、グルコース、尿素、クレアチニン、トリグリセリド)
・脂肪塊の予測を検証すること
2005年セントルイス病院における予備試験
・ストレス及びカテコールアミンの測定
2006年ボトキン病院における臨床試験
4つの病理に対するスクリーニング
・甲状腺機能低下
・高血圧
・アテローム性動脈硬化
・単極性うつ病
4つの病理に対する経過観察
・甲状腺機能低下
・高血圧
・アテローム性動脈硬化
・単極性うつ病
甲状腺の産生(EISシステムとTSH臨床検査を使った甲状腺モデリングの値を比較することによって実現)
2007年小児のADHD、カウダル・フレデリック医師
・EISシステムは、小児におけるADHDの判定用マーカーとしての使用が可能
・EISシステムによるドーパミンの測定評価が可能
IRBFDA許可:ハーバード大学医学部
マクレーン病院:単極性うつ病及び双極性うつ病の診断における新しい可能性